スプリットホライズン 【split horizon】

概要

スプリットホライズン(split horizon)とは、IPネットワーク上の経路選択(ルーティング)で循環経路(ループ)が発生するのを抑止する手法の一つ。ある隣接ルータから受信した情報をそのルータへ送り返さない方式。

ネットワーク上の経路の一部が不通になったり変更された場合、不通区間を検知したルータが隣接するルータへ新しい経路情報を伝達し、そのルータがさらに隣接ルータへ伝達し…という具合に経路情報が伝播していく。

その際、変更をまだ知らないルータが以前受け取った古い経路情報を送信元に送り返し、送信元ルータに新しい経路情報と古い経路情報が混在してしまうことがある。これが原因となって古い情報に基づいて動作しているルータとの間でルーティングループ(環状経路)が生じ、特定の宛先へのパケットが同じ経路を循環し続けてしまう。

スプリットホライズンではこれを避けるため、受け取った経路情報はそれを送信した相手へ送り返さないというルールで情報を伝達する。これにより古い情報が送り返されて新しい情報を上書きすることを回避でき、新しい経路が滞りなく伝播していく。

(2020.7.27更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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