PAUSEフレーム 【PAUSE frame】

概要

PAUSEフレーム(PAUSE frame)とは、イーサネット(Ethernet)のフロー制御の仕組みの一つで、スイッチ側のバッファが溢れそうになった時に端末に送信を一時停止するよう要請するフレーム全二重通信で用いられる。

イーサネットの集線装置であるネットワークスイッチでは、接続先の各端末から送られてきたデータスイッチ内部の一時的な保存領域(バッファ)に格納し、宛先アドレスなどを参照して適切な接続先に向けて送出する。

通信が混雑し、バッファの空き領域が一定の閾値を割り込むと、スイッチは各端末にPAUSEフレームを送出し、指定時間だけ送信を待つよう要請する。端末は指定時間が経過すると送信を再開する。指定時間が経過する前に転送が進んで空き領域に余裕ができた場合にはスイッチ側からPAUSE解除フレームを送信して即座に待機を解除する。

この仕組みはIEEE 802.3x規格のフロー制御に採用されており、スイッチ端末が異なる信号線で同時に双方向に通信できる全二重通信Ethernet規格で用いられる。同じ信号線を共有して片側ずつ交互に切り替えて通信する半二重通信の規格ではジャム信号による送信の抑止が用いられる。

(2023.7.6更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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