1000BASE-SX

概要

1000BASE-SXとは、最高通信速度1Gbpsのギガビットイーサネット(Gigabit Ethernet)規格の仕様の一つ。伝送媒体に光ファイバーを用いる方式で、IEEE 802.3z標準の一部として規定されている。SXの “S” は「短波長」(short wavelength)が由来。

マルチモード光ファイバーを使用し、波長850nm(ナノメートル)のレーザー光で通信を行う。最大伝送距離は550mで拠点間などの長距離接続には使えないが、他の仕様に比べ機器が安価なため、建物内や敷地(キャンパス)内のバックボーンネットワークなどに用いられることが多い。

IEEE 802.3zでは他に、メタル(銅線)ケーブルで短距離の通信ができる「1000BASE-CX」と、長波長のレーザー光で遠距離の通信も可能な「1000BASE-LX」がある。1000BASE-SXとこれらを総称して「1000BASE-X」と呼ぶことがある。

(2023.4.9更新)

イーサネットの用語一覧

Gigabit Ethernet規格

名称ケーブル波長距離規格
1000BASE-TUTPカテゴリ5以上-100mIEEE 802.3ab
1000BASE-TXUTPカテゴリ6以上--
1000BASE-X1000BASE-CX2芯平衡STP-25mIEEE 802.3z
1000BASE-SXマルチモード光ファイバー850nm550m
1000BASE-LX1350nm550m
シングルモード光ファイバー
(2芯)
5km
1000BASE-LH50km-
1000BASE-LHA70km-
1000BASE-LHB150km-
1000BASE-ZX1550nm70km-
1000BASE-EX1310nm40km-
1000BASE-LX1010kmIEEE 802.3ah
1000BASE-BX10シングルモード光ファイバー
(1芯)
上り1310nm
下り1490nm
1000BASE-PX10
1000BASE-PX2020km
1000BASE-KX電子基板上の配線-1mIEEE 802.3ap
* 1000BASE-BX10は単に1000BASE-BXとも。
* 1000BASE-Xをすべての光ファイバー系規格を含む総称とする場合もある。