ポートミラーリング 【port mirroring】 ミラーポート / mirror port
概要
ポートミラーリング(port mirroring)とは、ネットワークスイッチやルータの持つ機能の一つで、あるポートが送受信するデータを、同時に別のポートから送出する機能。監視されるポートを「モニターポート」(monitor port)と呼び、コピーが流れてくるポートを「ミラーポート」(mirror port)という。ミラーポートをLANアナライザなどで監視することにより、モニターポートが送受信するデータをすべて受け取ることができる。
詳細な機能は機器の種類や機種によって異なるが、監視対象の通信を、モニターポートからの送信、受信、両方のいずれかから選ぶことができる。一つのミラーポートに対してモニターポートを複数(一対多)指定することができ、すべてのモニターポートの通信が複製されて送られてくる。
原則としてミラーポートを使用してモニターポートからの複製ではない通常の通信を行うことはできないが、設定により可能になる場合もある。機種によって、一台の機器に一つのミラーポートしか作成できない場合と、複数のミラーポートを作成できる場合がある。
なお、メーカーによってはポートミラーリング機能に固有の名称を付けている場合がある。例えば、米シスコシステムズ(Cisco Systems)社は「SPAN」(Switched Port Analyzer)あるいは「RSPAN」(Remote Switched Port Analyzer)、旧3Com社(現在はHPE社の一部門)は「RAP」(Roving Analysis Port)と呼んでいる。
(2025.8.22更新)