ブリッジ 【bridge】
概要
ブリッジ(bridge)とは、橋、橋渡し、架橋する、橋渡しする、などの意味を持つ英単語。ネットワークの分野で、複数のネットワークセグメントを結ぶ中継機器のうち、受信したデータのMACアドレスなどデータリンク層(リンク層、第2層、MAC層)の宛先情報を参照して中継の可否を判断する機能を持ったものをネットワークブリッジあるいは単にブリッジという。
ブリッジは接続されたセグメントから流れてきたデータの宛先情報を解析し、もう一方のセグメントに関係する(宛先がそのセグメントに存在する、ブロードキャストフレームであるなど)ものであれば中継し、そうでないものは破棄する。無駄な信号が流れるのを防いで性能を向上させることができる。
もとは一本のケーブルに複数の機器を繋ぐバス型ネットワークで用いられる中継機器を指し、集線装置(ハブ、アクセスポイント等)を介して複数の機器を繋ぐスター型ネットワークでは同様の機能を持つ機器を「スイッチ」(switch、ネットワークスイッチとも)というが、スイッチを含むリンク層の中継機器の総称をブリッジという場合もある。
これに対し、すべての信号をすべてのセグメントに中継する、物理的に信号を再送信するだけの物理層(第1層)の中継機器を「リピータ」(repeater)、ネットワーク層(インターネット層、第3層)の宛先情報などに基いて経路制御などを行なう機器を「ルータ」(router)という。
ブリッジルータ (ブルータ)
ネットワーク間を接続する中継装置のうち、データリンク層の中継機能(ブリッジ)とネットワーク層以上の中継機能(ルータ)を併せ持ったものをブリッジルータ(bridge router)あるいはブルータ(brouter)という。
ネットワーク層以上のプロトコルのうち、自らが対応しているプロトコルのパケットが流れてきた場合はルータとして振る舞い、そうでない場合はブリッジとして振る舞う。ルータの機能を使えばデータリンク層のインターフェースが異なるネットワークを接続することができるが、データリンク層が同じである場合はルータよりもブリッジの方が転送効率がよいという特徴がある。