ネットワークセグメント【network segment】LANセグメント/LAN segment

同軸ケーブルによるバス型ネットワークや、リピータハブによるスター型ネットワークが主流だった時代には、同じ信号線を共有して信号が届く範囲をネットワークセグメントと呼んでいた。この範囲では複数の端末が同時に送信すると信号が衝突(コリジョン)するため、現在ではこの区画を「コリジョンドメイン」(collision domain)と呼ぶことが多い。
スイッチングハブ(ネットワークスイッチ)が普及すると、スイッチが各ポート間の通信を中継・分離するようになり、コリジョンドメインはポート単位に細分化された。これにより「信号線の共有範囲」という概念は実質的な意味を失い、代わりにブロードキャストフレーム(全端末への同報送信)が届く範囲をネットワークセグメントと呼ぶ用法が広まった。この区画は正式には「ブロードキャストドメイン」(broadcast domain)と呼ばれる。
さらに広い意味では、ルータを介してネットワーク層レベルで他と分離されたネットワーク、またはVLAN技術によって論理的に区切られた仮想ネットワークをネットワークセグメントと呼ぶこともある。ルータはブロードキャストを原則として転送しないため、セグメントの境界はブロードキャストドメインの境界とも一致する。セキュリティや通信効率の観点からネットワークを分離・分割する際には、このルータまたはVLANによる区画がネットワークセグメントとして意識されることが多い。