ループバックインターフェース 【loopback interface】
概要
ループバックインターフェース(loopback interface)とは、コンピュータの持つ特殊なネットワークインターフェース(NIC)の一つで、自身とのみ通信可能なもの。物理的な装置ではなく、OSが仮想NICの一つとして提供する。外部のどことも繋がっておらず、ループバックインターフェースへ送信したデータは機器内部で(ソフトウェアによって)折り返して自分自身が受信する。内部のソフトウェア間でネットワーク機能を介して(外部と同じように)通信したい場合や、特定の通信相手や物理インターフェースに紐づいていないIPアドレスが必要な場合に用いられる。
ループバックインターフェースに割り当てられるIPアドレスを「ループバックアドレス」(loopback address)という。通常は自身としか通信できない(外部から到達できない)「ローカルループバックアドレス」が用いられる。IPv4では慣習上「127.0.0.1」が使われ、IPv6では仕様上「::1」となる。対応するホスト名は「localhost」とすることが多い。
ルータなどのネットワーク機器ではループバックインターフェースにループバック専用ではない通常のIPアドレスを設定して運用する場合があり、外部からも到達可能である。ルータなどは複数のインターフェースに別々のアドレスを持つことが多いが、自身の代表アドレスを一つに決めたい場合などにこのような設定を行うことがある。
(2022.5.11更新)