イーサネットカード 【Ethernet card】 Ethernetカード / 有線LANカード

概要

イーサネットカード(Ethernet card)とは、コンピュータに装着して機能を追加する拡張カードの一種で、有線のイーサネット(Ethernet)LANへ接続するための通信機能を追加するもの。デスクトップパソコンサーバにあるPCI規格やPCI Express規格の拡張スロットに差し込んで使用する。「NIC」とも呼ばれる。

有線LANの標準規格であるイーサネットに接続するためのカードで、筐体背面に露出したブラケット部にネットワークケーブルを差し込むコネクタがある。メタルケーブルUTPケーブル)の規格ではRJ45型のモジュラージャックが、光ファイバーの規格ではSFP+型などのコネクタが配置されている。

対応する規格によって最高通信速度が異なる。初期には10Mbpsメガビット毎秒)の10BASE-T100Mbps100BASE-TXなどに対応した製品が用いられたが、現代では1Gbps1000BASE-TなどGigabit Ethernet対応の製品が標準となっている。サーバなどに用いられる10Gbps10Gigabit Ethernet)以上に対応する製品は光ファイバー接続のものがほとんどである。

LANインターネットの普及初期には10BASE-Tカードなどをコンピュータに追加してネットワーク接続をうのが一般的だったが、現代のコンピュータ製品のほとんどには有線あるいは無線(およびその両方)の通信機能が内蔵されており、単に通信するだけなら拡張カードを追加する必要はない。イーサネットカードは本体が標準で対応していない高速な規格に対応させたい場合などに用いることが多い。

なお、無線LANWi-Fi)に接続するためのWi-Fiカードなどを含め、総称として「LANカード」「ネットワークカード」などと呼ばれることがある。さらに、これらと本体内蔵のネットワーク機能などをすべて包含する呼称として「ネットワークインターフェース」「NIC」(Network Interface Controller)という用語が用いられることもある。

(2023.12.7更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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