1000BASE-LX
概要
1000BASE-LXとは、最高通信速度1Gbpsのギガビットイーサネット(Gigabit Ethernet)規格の仕様の一つ。伝送媒体に光ファイバーを用いる仕様で、IEEE 802.3z標準の一部として規定されている。LXの “L” は「長波長」(long wavelength)が由来。2芯の光ファイバーケーブルを使い、波長1270~1355nm(ナノメートル)のレーザー光で通信を行う。最大伝送距離はマルチモード光ファイバーを使用する場合で550m、シングルモード光ファイバーを使用する場合は5km。
メタルケーブルを用いる1000BASE-CXや短波長レーザーを用いる1000BASE-SXより機器が高価だが伝送距離が長いため、敷地(キャンパス)内で建物間を接続するバックボーンネットワークなどに用いられることが多い。
1000BASE-LH
レーザーの出力を高め、より遠距離へ伝送できるようにした仕様を「1000BASE-LH」という。公式な標準規格にはなっていないため各社の製品で相互運用性は保証されない。
2芯のシングルモード光ファイバーを利用し、伝送距離は10~50km程度の製品が多い。伝送距離を70km程度まで伸ばしたものを「1000BASE-LHA」、150km程度まで伸ばしたものを「1000BASE-LHB」と呼んでいるメーカーもある。
1000BASE-LX10
伝送距離を最長10kmに伸ばし、FTTHサービスなどで利用できるようにした仕様を「1000BASE-LX10」という。2芯のシングルモード光ファイバーを用いる。通信事業者の拠点施設から加入者宅までGigabit Ethernetで繋ぐ用途を想定しており、IEEE 802.3ahの一部として標準化されている。
(2023.4.9更新)