Cat6Aケーブル【カテゴリ6Aケーブル】Augmented Category 6 cable
概要

ツイストペアケーブルは2本の銅線を撚り合わせたペアを複数束ねた通信ケーブルで、有線の構内ネットワーク(LAN)で標準的に使われる。伝送性能に応じて「カテゴリ」(category)と呼ばれるグレードに分類され、カテゴリごとに対応周波数や伝送速度、伝送距離などの基準が定められている。
Cat6Aケーブルは、250MHzまでに対応する「Cat6」(カテゴリ6)の上位規格にあたり、対応周波数が倍の500MHzに拡張されている。これにより、10ギガビットイーサネット(10GbE)のメタルケーブル向け規格である10GBASE-Tを用いて、最大100m程度の距離まで安定して伝送できる。Cat6でも10GBASE-Tによる通信は可能だが、隣接するケーブル間で生じる電磁ノイズ(エイリアンクロストーク)の影響を受けやすく、伝送距離が最大55m程度に制限される。
Cat6Aケーブルはノイズ対策が強化されており、ケーブルを四等分して導体間の間隔を保つ「十字介在」という仕切りや、ケーブル全体あるいはペアごとのシールドを備える製品が多い。そのため、Cat6よりも外径が太く曲げにくい傾向があり、配線スペースや施工性を考慮する必要がある。コネクタにはRJ-45が使われるため、物理的には従来のLAN機器とも接続できるが、通信性能はケーブルや機器を含めた経路全体のカテゴリによって決まる。
Cat6Aケーブルの標準化以前、一部のメーカーが「Cat6e」(Enhanced Category 6)と称する仕様のケーブルを独自に製造・販売していた。これは公式な規格に基づくものではなく、各社がCat6の特性を自社基準で改良した製品群で、統一された性能基準は存在しない。Cat6Aケーブルの標準化後はISO/IEC 11801などの国際配線規格にも取り込まれ、10Gbps対応ネットワークを構築する際の標準的なメタルケーブルとして普及している。
10Gigabit Ethernet規格
| 名称 | ケーブル | 波長 | 距離 | 規格 | 発行年 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 10GBASE-R | 10GBASE-SR | マルチモード光ファイバー | 850nm | 300m | IEEE 802.3ae | 2002 |
| 10GBASE-LR | シングルモード光ファイバー | 1310nm | 10km | |||
| 10GBASE-ER | シングルモード光ファイバー | 1550nm | 40km | |||
| 10GBASE-LRM | マルチモード光ファイバー | 1310nm | 220m | IEEE 802.3aq | 2006 | |
| 10GBASE-KR | 電子基板上の配線 | - | 1m | IEEE 802.3ap | 2007 | |
| 10GBASE-PR | マルチモード光ファイバー (PON) | 上り1270nm 下り1577nm | 20km | IEEE 802.3av | 2009 | |
| 10GBASE-XR | 同軸ケーブル(HFC/PON) | - | - | IEEE 802.3bn | 2016 | |
| 10GBASE-W | 10GBASE-SW | マルチモード光ファイバー | 850nm | 300m | IEEE 802.3ae | 2002 |
| 10GBASE-LW | シングルモード光ファイバー | 1310mm | 10km | |||
| 10GBASE-EW | シングルモード光ファイバー | 1550nm | 40km | |||
| 10GBASE-X | 10GBASE-LX4 | シングルモード光ファイバー | 4波長WDM | 10km | ||
| 10GBASE-CX4 | 同軸ケーブル(4対2芯) | - | 15m | IEEE 802.3ak | 2004 | |
| 10GBASE-KX4 | 電子基板上の配線 | - | 1m | IEEE 802.3ap | 2007 | |
| 10GBASE-T | 10GBASE-T | UTPカテゴリ6A以上 | - | 100m | IEEE 802.3an | 2006 |
| 10GBASE-T1 | 車載ツイストペア(1対) | - | 15m | IEEE 802.3ch | 2020 | |