情報コンセント 【Ethernet wall jack】
概要
情報コンセント(Ethernet wall jack)とは、部屋の壁面などに用意された通信ケーブル用の接続口。通常はイーサネット(Ethernet)LANに接続するためのRJ45ソケットが用いられる。その場でネットワークに繋いで情報を送受信できることを電気のコンセントになぞらえてこのように呼ぶ。建物の内部に通信ネットワーク用のケーブル配線が敷設されている家屋やビルなどに設けられているもので、わざわざ集線装置からLANケーブルを取り回さなくても、壁などにある情報コンセントとコンピュータのコネクタを接続するだけで、構内ネットワークにアクセスすることができる。家庭などでは電気のコンセントと同じパネルに設けられることも多い。
物理的に接続可能だからといって組織内ネットワークやインターネットに自由にアクセスできるとは限らず、企業や大学などでは第三者が無断で使用することを防ぐため利用者認証を要求したり、宿泊施設などでは利用申込みと料金の支払いを求める画面(キャプティブポータル)に誘導される場合もある。
2000年代に新築された建物などで盛んに整備されたが、2010年代に入ると有線のイーサネットLANに代わって無線LAN(Wi-Fi)が急激に普及し、スマートフォンなど有線LAN端子のない通信機器も一般的になったため、情報コンセントに代わって無線LANアクセスポイントが整備されるようになってきている。
ちなみに、このようなケーブルの差込口をコンセント(concent)と呼ぶのは和製英語で、英語では “jack” (ジャック)、 “outlet” (アウトレット)、 “socket” (ソケット)などという。
(2018.11.8更新)