FDDI 【Fiber Distributed Data Interface】

概要

FDDI(Fiber Distributed Data Interface)とは、伝送媒体に光ファイバーを、アクセス制御方式にトークンパッシングを利用し、最高100Mbpsで通信可能なLAN規格の一つ。1980~90年代に構内の基幹ネットワーク広域ネットワークで用いられた。

ネットワークに参加する機器(ノード)を円環状に接続するリング型ループ型)の接続形態を標準とし(スター型も選択できる)、さらにノード間をそれぞれ二本のケーブルで結んで二重構造とするデュアルリング型で運用することが多い。

ノード間の最大伝送距離は2km、リング全体の最長距離は200kmで、最大500台のノードを接続することができる。リング一本で100Mbps通信が可能で、両方のリングが有効な状態では合わせて200Mbps通信することもできる。

1987年にアメリカ国家規格協会ANSI)で標準化され(ANSI X3T9.5など)、当時はその高速性を活かして構内のLAN間接続、バックボーンネットワークとして利用された。通信事業者が広域回線を用いて法人向けに近距離の拠点間接続のためのデータ通信サービスを提供する例もあった。

1990年代後半以降は、機器が廉価で取り扱いの容易なイーサネットEthernet)規格の高速化に伴い次第に利用されなくなった。なお、通信制御方式などはFDDIと共通で、伝送媒体に銅線メタルケーブル)を用いる方式は「CDDI」(Copper Distributed Data Interface)と呼ばれる。

(2023.8.25更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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