読み方:オートエムディーアイエムディーアイエックス
AutoMDI/MDI-X
概要
AutoMDI/MDI-Xとは、イーサネット(Ethernet)のハブやスイッチなどの集線装置が備える機能の一つで、通信相手のポートがMDIかMDI-Xかを自動判別して、適切な方法で接続する機能。現在では標準機能であるため意識する必要はない。イーサネット規格ではポート(ケーブルの差込口)の仕様として「MDI」(Medium Dependent Interface)型と「MDI-X」(Medium Dependent Interface Crossover)型の2つがあり、基本的にコンピュータなどの端末側がMDI、ハブやスイッチなどの集線装置側がMDI-Xとなっている。
ストレートケーブルはMDIの送信側とMDI-Xの受信側、MDIの受信側とMDI-Xの送信側を繋ぐようにできており、コンピュータのMDIと集線装置のMDI-Xに差し込むと通信できる。コンピュータ同士、集線装置同士を繋ぐ場合はMDI同士、MDI-X同士となるため、内部で配線が交差しているクロスケーブルで繋ぐ必要がある。
AutoMDI/MDI-Xは集線装置の拡張機能で、ポートの役割をMDIとMDI-Xの間で自動的に切り替えることができる。受信した信号をもとにポートの先に繋がっている相手側がMDIなのかMDI-Xなのか自動認識し、適切に通信できるようポートの動作モードを選択する。機器ごとにストレートケーブルとクロスケーブルの使い分けを行わなくてよい。
なお、AutoMDI/MDI-Xは初期の10BASE-Tや100BASE-TXでは拡張仕様であり、製品によって対応・非対応の違いがあったが、Gigabit Ethernetの1000BASE-Tからは対応が必須の標準機能となったため、今日のギガビット対応製品では「AutoMDI/MDI-X対応」をうたっていなくても利用することができる。
(2025.8.11更新)