読み方 : せんベースエックス

1000BASE-X 【IEEE 802.3z】

概要

1000BASE-X(IEEE 802.3z)とは、最高通信速度1Gbpsのギガビットイーサネット(GbE)規格のうち、主に光ファイバーケーブルを使用する規格の総称。IEEE 802.3z規格として規定された3つの仕様を指すことが多いが、これ以外の光ファイバーを使用するGbE仕様を含む総称として用いられることもある。
1000BASE-Xのイメージ画像

解説 1998年にIEEE 802.3zとして策定されたのは、2芯平衡型の同軸ケーブルを使用する「1000BASE-CX」と、短波長レーザーを利用する「1000BASE-SX」、長波長レーザーを利用する「1000BASE-LX」の3つである。

2004年にはIEEE 802.3ah規格が策定され、1000BASE-LX101000BASE-EX1000BASE-ZX1000BASE-BX101000BASE-PX10/20などが追加された。「1000BASE-X」を、これらも含む光ファイバー系の仕様群の総称として用いることがある。電子基板上の配線について定めた「1000BASE-KX」仕様を含める場合もある。

なお、ギガビットイーサネット規格全体としては、1999年に策定された「1000BASE-T」が最も普及している。100BASE-TXと共通のCat5ケーブルを流用することができるため、既存の100BASE-TXで構築された構内ネットワーク(LAN)を置き換えて浸透した。

1000BASE-CX

1000BASE-X規格の中で唯一メタルケーブルを使用する規格。IEEE 802.3zの一部として規定されている。2芯平衡型のシールドされた同軸ケーブル(STP)を使用し、ネットワークトポロジーハブを中心としたスター型LANである。光ファイバーを利用する他の2つの仕様に比べて最大距離が25mと極端に短く、室内で機器を接続するような用途に使われる。

(2025.8.25更新)

Gigabit Ethernet規格

名称ケーブル波長距離規格
1000BASE-TUTPカテゴリ5以上-100mIEEE 802.3ab
1000BASE-TXUTPカテゴリ6以上--
1000BASE-X1000BASE-CX2芯平衡STP-25mIEEE 802.3z
1000BASE-SXマルチモード光ファイバー850nm550m
1000BASE-LX1350nm550m
シングルモード光ファイバー
(2芯)
5km
1000BASE-LH50km-
1000BASE-LHA70km-
1000BASE-LHB150km-
1000BASE-ZX1550nm70km-
1000BASE-EX1310nm40km-
1000BASE-LX1010kmIEEE 802.3ah
1000BASE-BX10シングルモード光ファイバー
(1芯)
上り1310nm
下り1490nm
1000BASE-PX10
1000BASE-PX2020km
1000BASE-KX電子基板上の配線-1mIEEE 802.3ap
* 1000BASE-BX10は単に1000BASE-BXとも。
* 1000BASE-Xをすべての光ファイバー系規格を含む総称とする場合もある。

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