CoS 【Class of Service】 CoSビット / CoS値
概要
CoS(Class of Service)とは、イーサネット(Ethernet)で送受信されるフレームに設定することができる、通信の優先度を表す値。特定の種類の通信を優先するQoS制御に用いられる。通信品質の保証や帯域確保などを実現するQoS(Quality of Service)技術の一種で、3ビットのデータで8段階(0~7)の優先度を設定することができる。優先度は通信の用途や内容に応じて設定され、優先度の高いフレームは優先的に処理され、低いフレームは後回しにされる。音声通話などリアルタイム性を求められる用途で高く設定するといった使い方が想定されている。
CoSはVLAN(仮想LAN)を利用する際に制御情報の一部として設定することができる。米シスコシステムズ(Cisco System)社独自のISL(Inter-Switch Link)方式を用いる場合はISLヘッダの一部として、標準規格のIEEE 802.1Q/IEEE 802.1pを用いる場合にはイーサネットフレームのVLANタグのPCP(Priority Code Point)領域に設定する。
QoS技術にはIPデータグラムのTOSフィールドに設定されたDSCP(Differentiated Services Code Point)やIPプレシデンス(IP Precedence)などもある。ネットワークスイッチなどのQoS機能の実装によっては、CoSに加えてこれらの値も参照して総合的に優先順位を決定する場合もある。
(2024.1.18更新)