1000BASE-TX

概要

1000BASE-TXとは、最高通信速度1GbpsのGigabit Ethernet規格の一つで、カテゴリ6(CAT6)以上のUTPケーブル(非シールドより対線)を使用する規格。信号線を上り用と下り用に分けて使用することにより安定した通信品質が得られる。

4対8芯の信号線を2対4芯ずつ2組に分け、それぞれ一方向の通信に専念させる。1対あたり片方向500Mbpsの伝送を行うことで双方向1Gbpsの全二重通信を行うことができる。最大伝送距離は100m。

似た名称の規格に「1000BASE-T」があり、UTPケーブルを利用する点も似てるが信号や伝送方式に互換性はなく、表記や製品選択で混乱が生じることが懸念されたが、100BASE-TXとの親和性の高さから1000BASE-Tの普及が先行し、1000BASE-TXはほとんど普及しなかった。100BASE-TXと「TX」が共通なため、1000BASE-Tのことを1000BASE-TXと誤記する例は散見される。

(2020.6.29更新)

イーサネットの用語一覧

Gigabit Ethernet規格

名称ケーブル波長距離規格
1000BASE-TUTPカテゴリ5以上-100mIEEE 802.3ab
1000BASE-TXUTPカテゴリ6以上--
1000BASE-X1000BASE-CX2芯平衡STP-25mIEEE 802.3z
1000BASE-SXマルチモード光ファイバー850nm550m
1000BASE-LX1350nm550m
シングルモード光ファイバー
(2芯)
5km
1000BASE-LH50km-
1000BASE-LHA70km-
1000BASE-LHB150km-
1000BASE-ZX1550nm70km-
1000BASE-EX1310nm40km-
1000BASE-LX1010kmIEEE 802.3ah
1000BASE-BX10シングルモード光ファイバー
(1芯)
上り1310nm
下り1490nm
1000BASE-PX10
1000BASE-PX2020km
1000BASE-KX電子基板上の配線-1mIEEE 802.3ap
* 1000BASE-BX10は単に1000BASE-BXとも。
* 1000BASE-Xをすべての光ファイバー系規格を含む総称とする場合もある。