SSHクライアント 【SSH client】
概要
SSHクライアント(SSH client)とは、遠隔からコンピュータに接続して操作するSSH(secure shell)のクライアント側のソフトウェア。SSHサーバと通信し、利用者の操作を受け付けてサーバに伝達したり、サーバからの応答を表示する。利用者と文字によるやり取りでコンピュータを対話的に操作できるターミナルソフト(端末エミュレータ)のうち、SSHプロトコルによる通信に対応し、SSHサーバに接続して操作する機能を持つものをこのように呼ぶ。
基本的な操作方法はOSのシェル(コマンドライン)と同じで、接続先のSSHサーバにIDやパスワードなどを申告してログインし、コマンド文字列をクライアントから送信して実行する。実行結果はサーバから文字列で返答され、SSHクライアントの操作画面に表示される。
クライアントとサーバの間の通信はすべて暗号化され、インターネットなど誰が中継しているか分からないネットワークを経由していても安全にサーバを操作することができる。一般的なパスワード認証だけでなく、公開鍵暗号を応用した電子署名による公開鍵認証を利用することもできる。
SSHプロトコルは仕様が標準化されており、サーバ側とクライアント側でオペレーティングシステム(OS)やソフトウェアの開発元などが異なっていても通信することができる。Windows上のSSHクライアントからLinuxのSSHサーバに接続して操作するといった使い方ができる。
LinuxなどのUNIX系OSではsshコマンドが標準的なSSHクライアントとなっており、具体的な実装としてはOpenSSHがよく用いられる。Windowsでは他の方式にも対応したターミナルソフトがSSHクライアントを兼ねている例が多く、PuTTYやTera Term、RLoginなどがよく知られている。
(2022.1.21更新)