サイバー攻撃 【cyberattack】 サイバーアタック

概要

サイバー攻撃(cyberattack)とは、あるコンピュータシステムネットワーク、電子機器などに対し、正規の利用権限を持たない悪意のある第三者が不正な手段で働きかけ、機能不全や停止に追い込んだり、データ改竄や詐取、遠隔操作などをうこと。

特定の組織や集団、個人を狙ったものと、不特定多数を無差別に攻撃するものがある。政治的な示威行為としてわれるものは「サイバーテロ」(cyberterrorism)、国家間などでわれるものは「サイバー戦争」(cyberwarfare)と呼ばれることもある。

具体的な活動として、Webサーバに侵入してサイトの内容を改竄したり、情報システムに侵入して機密情報や個人情報を盗み出したり、大量のアクセスを集中させてサーバ回線を機能不全に追い込んだり(DoS攻撃/DDoS攻撃)、アクセス権限を不正に取得して本人になりすましてシステムを操作したり、システムを使用不能にして回復手段の提供に身代金を要求したり(ランサムウェア)といった事例が挙げられる。

攻撃者がインターネットなどを通じて標的システムに直接働きかけて攻撃を実行する手法と、コンピュータウイルストロイの木馬などのマルウェアを感染させ、その働きにより攻撃する手法がある。両者を組み合わせ、送り込んだマルウェアに外部から指令を送って遠隔操作する手法もある。

サイバーテロ (cyberterrorism)

サイバー攻撃のうち、政治的な要求や脅迫、示威などを目的にわれるものを「サイバーテロリズム」(cyberterrorism)、略してサイバーテロという。

特定の個人や集団が政治的な意図や動機に基づいてインターネットコンピュータシステムを利用した攻撃活動で、対象に打撃を与えて政治的な主張を宣伝したり、何らかの要求に従うよう求めたり、標的側のいに対する報復であると称したりする。

官公庁や軍、マスメディア、社会インフラ、通信網、交通機関、金融機関、医療機関など、国家や社会、人命、財産にとって重要な機能に損害を与えることを狙った攻撃が典型的だが、Webサイト改竄や活動妨害(DoS攻撃)のような攻撃では特定の国家や民族に属するというだけで広汎・無差別に対象が選択される場合もある。

(2019.8.21更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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