DER形式 【.derファイル】

概要

DER形式(.derファイル)とは、デジタル証明書暗号鍵を格納するためのファイル形式の一つ。X.509形式の証明書秘密鍵バイナリ形式で記録する。標準のファイル拡張子は「.der」。

DER(Distinguished Encoding Rules)自体は、汎用構造化データ記法である「ASN.1」(Abstract Syntax Notation One)のバイナリ符号の一種で、データ型データ長データ本体で構成された組を並べた形式となっている。

DERファイルはこれをデジタル証明書などの格納に利用した形式で、主にデジタル証明書公開鍵暗号における秘密鍵を記録するのに用いられる。バイナリ形式であるためテキストエディタなどで表示あるいは編集したり、画面上でのコピー&ペーストで複製や移動をったりはできない。

DER形式は様々な内容をバイナリ形式で保存していることを示しており、拡張子だけで何が記録されているのかを知ることはできない。DER形式でなければ保存できない情報はなく、変換ツールを用いてテキストベースのPEM形式など他の形式との間で相互に変換することができる。ソフトウェア側がDER形式での証明書や鍵の提供を必要とする場合に用いられる。

(2023.10.19更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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