500番ポート 【port 500】 ポート500 / UDP500番
概要
500番ポート(port 500)とは、インターネットなどの通信でアプリケーションの種類や通信規約(プロトコル)の識別に用いられるポート番号の一つ。通常はUDPの500番を、通信を暗号化するIPsecの接続確立のために用いる。ポート番号とは
インターネットではネットワーク層のプロトコルとしてIP(Internet Protocol)を用いるが、その上位のトランスポート層のプロトコルとしてTCP(Transmission Control Protocol)あるいはUDP(User Datagram Protocol)をよく用いる。
これらは同じ機器(一つのIPアドレス)で複数の異なるアプリケーションが同時に通信したり、異なる通信相手と同時に通信できるよう、データの送受信の窓口となる「ポート」という仕組みを備えている。ポートの識別や指定は0から65535までの整数で行い、これを「ポート番号」という。
500番ポートの用途
500番ポートはそのようなポート番号の一つで、IPsecの接続確立を管理するISAKMP(Internet Security Association and Key Management Protocol)および暗号鍵の交換を行うIKE(Internet Key Exchange)プロトコルが使用する。
この用途はインターネット資源の監理団体であるIANAに登録されており、いわゆる「ウェルノウンポート」(現在は正式には「システムポート」)の一つとして定着している。TCP500番もUDP500番も登録されているが、通常はUDPのみを用いる。
ISAKMPでは暗号化された伝送路を確立しようとする二者の双方が通信開始時にUDP500番で通信する必要があるが、通信経路上にNATやNAPTなどIPアドレスやポート番号を動的に変換する機構が介在する場合には途中でUDP4500番ポートに移行する仕組みになっている。
(2023.6.17更新)