コアスイッチ【core switch】基幹スイッチ
概要

コアスイッチは、組織内のすべての通信が集中する位置に配置される。各階や各部署に設置されたスイッチからのトラフィックを一括して中継し、ネットワーク全体のデータ転送を支える。外部ネットワークへの出入口となるルータやファイアウォールとの接続点を兼ねる構成も一般的である。
性能面では、大量のトラフィックを低遅延で処理できる高いスループットが求められる。10Gbpsや40Gbps、100Gbpsといった高速インターフェースを標準的に備え、近年のデータセンターでは400Gbps級への対応も進んでいる。スイッチングファブリックにはノンブロッキング構成が重視され、輻輳時のバッファ制御やQoSによるトラフィック優先制御も実装される。
ネットワーク全体への影響が大きいことから、信頼性や可用性の確保も重要な要件である。電源や冷却系統の冗長化、稼働中に部品交換できる「ホットスワップ」(hot swap)への対応などが求められる。シャーシ型の筐体を採用して高密度なポート構成を実現する製品が多く、経路制御やVLAN間通信をハードウェアで処理する「L3スイッチ」(レイヤー3スイッチ)型が主流である。OSPFなどのルーティングプロトコルや、等コストマルチパス(ECMP)による負荷分散に対応する製品も多い。
ネットワーク全体の中で、コアスイッチが担う層を「コア層」と呼ぶ。その下位には、フロアや部署、建物単位でトラフィックを集約する「ディストリビューション層」が置かれ、端末や末端機器が直接接続される最下位の「アクセス層」へと続く3階層構成とすることが多い。規模が小さい場合はディストリビューション層を省略し、コア層とアクセス層の2階層構成とすることもある。近年のデータセンターではスパイン/リーフ型ネットワークが普及しており、コアスイッチがスパイン層に相当する形で配置される。VXLANやEVPNなどのオーバーレイ技術と組み合わせて運用される場合もある。