ポートチャネル 【port-channel】
例えば、2台のスイッチでGigabit Ethernetポートを2つずつ束ね、それぞれをケーブルで接続してトランクリンクを構成すると、2回線で並列にデータを送受信することで2Gbpsの通信速度を得ることができる。また、いずれかの回線が故障やメンテナンスで停止しても、1Gbpsに落としてもう片方で通信を継続することができる。
構成されたポートチャネルは物理ポートと同じように扱うことができ、VLANやスパニングツリーなどの設定を行うことができる。物理ポートを新たに追加したり、参加しているポートを除外して単体の物理ポートに戻すこともできる。
このような仕組みを一般に「リンクアグリゲーション」(LAG:Link Aggregation)、米シスコシステムズ(Cisco Systems)の機器では「イーサチャネル」(EtherChannel)と呼び、LACPやPAgP(Cisco社のみ)などのプロトコルで対向機器間の調整を行う。
vPC (virtual PortChannel/仮想ポートチャネル)
Cisco社のNexusシリーズのスイッチ製品では、複数のスイッチをまたいで単一のポートチャネルを構成する「vPC」(virtual PortChannel:仮想ポートチャネル)を使用することができる。
トランクリンクで接続された対応スイッチ間でvPCを設定すると、外部の機器からは束ねられたポートが一台のスイッチに存在しているように見える。ループ回避などの構成を行う必要なく、複数のリンクを並列に使用して負荷分散や停止時の肩代わりなどを行うことができる。
同種の技術をCisco社以外の機器では「MLAG」あるいは「MC-LAG」(Multi-chassis Link Aggregation)と呼ぶ。
(2021.2.18更新)