ハブ 【hub】
電気通信や光通信では、機器間をケーブルで結んで通信する際に、複数のケーブルを接続して相互に通信できるようにする集線装置、中継装置のことをハブという。用途や通信方式の違いにより「イーサネットハブ」「USBハブ」など様々な種類がある。
ネットワークハブ
有線LAN(構内ネットワーク)の標準であるイーサネット(Ethernet)では、各機器からケーブルをハブに接続し、ハブが信号の中継・転送を行うことによって機器間の通信を行う。このような接続形態を「スター型ネットワーク」という。
ハブには銅線ケーブル(UTPケーブル)を差し込むためのRJ45ポートや光ファイバーケーブルを差し込むための光ポートが並んでおり、各機器から通じるケーブルを接続する。あるケーブルから流れてきた信号を他のケーブルに流すことで相互に通信できるようにする。
単純に受信したすべての信号を増幅してすべてのケーブルに再送出するハブを「リピータハブ」(repeater hub)、信号からイーサネットフレームを復元し、宛先のMACアドレスを解析して関係するケーブルにだけ選択的に転送するハブを「スイッチングハブ」(switching hub)という。
現在ではスイッチングハブが一般的になったため、ハブと呼ばずに「ネットワークスイッチ」(network switch)「イーサネットスイッチ」(Ethernet switch)「LANスイッチ」(LAN switch)「L2スイッチ」(Layer 2 switch)あるいは単にスイッチと呼ぶことが多い。
USBハブ
コンピュータと周辺機器や携帯機器の接続に用いられるUSBでは、複数の機器からの接続を受け入れてコンピュータ側に一つのUSBケーブルで接続する集線装置を「USBハブ」という。コンピュータ側は一つのUSBポートで複数の機器を接続することができる。
コンピュータ側のUSBポートに接続するためのUSBケーブルと、数個のUSBポートを備えた小型の機器で、ポートの数だけUSB機器を接続し、コンピュータへ信号を中継する。液晶ディスプレイなどにUSBハブの機能が埋め込まれて提供される場合もある。
データハブ
情報システムやソフトウェアの分野では、システム間でやり取りするデータを集積・中継する専門のシステムを「データハブ」あるいは単にハブと呼ぶことがある。SOA(サービス指向アーキテクチャ)などで用いられるミドルウェアで、データの出し手からデータを受け取って保管し、そのデータを必要とする受け手へ引き渡す役割を果たす。
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 国土交通省 都市交通調査・都市計画調査「都市計画GIS導入ガイダンス」にて参照 (2005年3月)