スイッチング容量 【switching capacity】 バックプレーン容量 / backplane bandwidth / スイッチングファブリック
概要
スイッチング容量(switching capacity)とは、ネットワークスイッチ(スイッチングハブ)内部でポート間を結ぶデータ伝送路の通信容量のこと。1秒間に伝送できるデータ量をビット毎秒(bps:bit per second)およびこれに接頭辞を付けた単位(Gbpsなど)で表す。スイッチは各ポートからケーブルを通じて接続先の機器とデータを送受信するが、内部ではポートから別のポートへデータを転送している。この機器内部の回路が毎秒どのくらいの量のデータを転送できるかを表すのがスイッチング容量である。いくら各ポートの仕様上の通信速度が速く、ポートを多数備えていても、スイッチング容量が低ければ機器内部のデータ転送がボトルネックとなり各ポートが十分な速度で通信できない。
例えば、Gigabit Ethernet対応16ポートの製品では、各ポートが送信と受信を同時に全力で行うとポートごとに2Gbpsの帯域が必要となるため、32Gbps以上のスイッチング容量が確保されていれば内部の回路に起因する減速は起きない。このように常に規格通りの通信速度を保証することを「ノンブロッキング」という。
一方、機器内部では受信したフレームの宛先を解析してどのポートから送信するか判断する処理を行う必要があり、この処理能力のことを「スイッチング能力」という。一秒間に処理できるフレームの数をパケット毎秒(pps:packet per second)という単位で表すことが多い。
(2021.6.1更新)