ルックアップ【look-up】
概要

対象と探索範囲があらかじめ定まっており、手掛かりとなる既知の情報(キー)をもとに対応する値を引き出す操作を意味する。類似する語に「サーチ」(search)があるが、サーチは未知・不特定の対象を広い情報空間から探し求める文脈で用いられることが多い。
IT分野では、配列やハッシュテーブル、データベースのテーブルなどに格納された値をキーや条件をもとに取得する処理をルックアップと呼ぶ。ドメイン名から対応するIPアドレスを引く「DNSルックアップ」や、表計算ソフトで指定した値を表の垂直方向から探して対応する値を返す「VLOOKUP関数」などの例がある。
時間のかかる計算をその都度行わずに済むよう、様々な入力値に対する計算結果をあらかじめ表にまとめたものを「ルックアップテーブル」(LUT:Look-Up Table)という。実際の処理時には計算する代わりに表を参照して計算済み結果を取り出すため、演算コストを抑えて高速に値を得ることができる。例えば、角度からsin関数を毎回計算する代わりに、事前に計算された1度刻みの90個の値から対応する計算結果を引き出すといった手法が用いられることがある。
三角関数や対数など計算負荷の高い処理を伴う画像処理や3Dグラフィックス描画、音響処理、あるいは計算資源の乏しい組み込みシステムなどの分野で用いられる。テーブル内の格納順序や検索アルゴリズムによってルックアップ処理の速度は大きく変わるため、データ構造の設計においても重要な考慮点となる。
(2026.6.17更新)