ディストリビューションスイッチ 【distribution switch】 集約スイッチ

概要

ディストリビューションスイッチ(distribution switch)とは、ネットワークスイッチ製品の分類の一つで、ネットワークの中枢部と末端部との橋渡しをうもの。中枢部から末端部への通信の分配(distribution)、集約をうという意味でこのように呼ばれる。

大規模ネットワークを中核のコア層、中間のディストリビューション層、末端のアクセス層の三段階で構成する場合に、中間の階層として機能するスイッチを指す。各端末が繋がれたアクセススイッチなどからの接続を受け付け、バックボーンネットワークを構成するコアスイッチへ中継する。

ネットワークが比較的小規模な場合は安価なL2スイッチ製品を用いることもあるが、大規模な場合や冗長構成など高度な通信制御を要する場合にはL3スイッチを用いることもある。コア層やアクセス層への経路二重化し、一部の機器や回線がトラブルで遮断された際に有効な経路通信を誘導する役割も担う。

ビル全体など中規模のネットワークでは各フロアごとに設置されるため「フロアスイッチ」(floor switch)とも呼ばれる(この場合両者は同義語となる)が、複数の建物で構成されるキャンパスネットワークなどを構築する場合は、建物ごとにディストリビューションスイッチを設置し、建物内の各階ごとにフロアスイッチを設置するといった構成なる場合もある。

(2021.5.18更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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