ルーテッドポート 【routed port】
概要
ルーテッドポート(routed port)とは、L3スイッチのポートのうち、内部のルータ機能と直接通信できるように指定されたポートのこと。解説 L3スイッチはネットワークスイッチ(L2スイッチ)の内部にルータ機能を備えた装置で、VLANを設定して複数の分離されたネットワークを運用する際、ルータ機能を通じてVLAN間の接続を行うことができる(VLAN間ルーティング)。
ルータ機能へのアクセスは通常、VLANごとに設定された仮想的なインターフェース(SVI:Switch Virtual Interface)を介して行うが、ルーテッドポートに指定された物理ポートは内部ルータに直結される。ポートに直にIPアドレスを割り当てることができる。
ルーテッドポートは複数のVLANを併用するトランクポートにすることができず、一つの物理ポートは一つのVLANしか設定できない。また、物理ポートの数しかIPセグメントを設定することができないなど、通常のポート(スイッチポート)に比べいくつかの制約がある。
ルーテッドポートは通信の相手方が外部ネットワークのルータであるような場合によく用いられる。外部の機器は内部ネットワークのVLAN設定や内部の機器間のトラフィックとは無縁なため、スイッチ内部のルータと直結していた方が転送処理の負担が軽くなる。また、米シスコ(Cisco)社のCatalystスイッチ製品でL3 EtherChannelを利用したい場合は、ポートをルーテッドポートに指定する必要がある。
(2025.8.22更新)