サイジング【sizing】
サイジングとは?
ITシステムの設計や調達において、必要な性能や容量を事前に見積もり、機材の適切な規模を決定する作業である。過小でも過大でも問題が生じるため、利用実態に即した正確な見積もりがシステムの安定稼働とコスト管理の両面で不可欠となる。

情報システムを構成するサーバ機や操作用の端末(クライアント)、その他必要な周辺機器、ネットワークを構成するケーブルや機器類(ネットワークスイッチやルータ、アクセスポイントなど)の性能や容量、数量を見積もり、システムの規模を決定する作業である。特に、サーバの運用規模を決めることは「サーバサイジング」と呼ばれ、ITインフラ設計における中心的な作業となる。
規模の見積もりにあたっては、想定される同時アクセス数やトランザクション数、データ量といった負荷の大きさを数値化したうえで、負荷が集中するピーク時の特性を考慮することが求められる。例えば、ECサイトではセール期間中のアクセス数が平常時の数倍に達することがあり、変動を想定して一定の余裕(マージン)を加えた容量を設定することが多い。
見積もりの手法としては、過去の実績データや類似システムの事例をもとに推算する方法と、ベンチマークテストや負荷試験によって実測する方法がある。既存システムがある場合は、実測データを活用することで、より現実に即した見積もりが可能になる。いずれの手法においても、将来の事業拡大や利用者増加を見越した数年先の需要まで視野に入れることが重要である。
近年では、クラウド環境の普及により需要に応じてリソースを動的に増減する「オートスケーリング」が可能となり、精密な事前見積もりを要しない場面も増えている。ただし、基準となるリソース量や上限値の設定にはサイジングの考え方が必要になる。また、サイジングはシステム構築の初期段階だけで完結するものではなく、運用を続ける中で負荷の実態と見積もりのずれが生じた場合には、定期的な見直しと調整が必要となる。