パススルー【pass through】
パススルーとは?
通る、通過する、通り抜ける、貫通する、などの意味を持つ英単語。IT分野では、機器などがデータや信号などを入力端から出力端へ(内部で何もせず)「素通し」にする処理などのことをこのように呼ぶことが多い。

ルータやプロキシなどのネットワーク機器では、特定の通信プロトコルを内部で処理せず、そのまま通過させる設定を「パススルー機能」と呼ぶ。機器自身が解釈できない通信を外部の装置へ直接転送する仕組みである。通過させる通信の種類に応じて「VPNパススルー」「PPPoEパススルー」「IPv6パススルー」というように呼ぶ。
仮想化の分野では、ハイパーバイザーを介さずにコンピュータの物理的な装置を仮想マシンへ直接割り当てる技術を「デバイスパススルー」と言う。GPUやNICなどの装置を仮想マシンに直結して利用させることができ、仮想化に伴う処理の遅延を抑え、ハードウェア本来の性能をほぼそのまま引き出せる。
映像・音響機器では、HDMIなどの伝送信号を変換せずに次の機器へ送る機能をパススルーと呼ぶことがある。AVアンプの電源が切れた状態で映像・音声をテレビへ届けたり、4K映像を劣化なく伝送したりする場面で用いられる。HDDレコーダーがCATVから受信した映像信号を素通ししてテレビに届ける機能もパススルーという。
モバイルバッテリーなどの装置では、外部電源から充電している最中に充電対象の機器(スマートフォンなど)を接続すると、自らに充電しながら同時に充電対象へ給電する機能のことを「パススルー充電」という。電源から流れ込む電流の一部を素通しして別の端子から出力し、充電対象へ給電する。
(2026.4.28更新)