MTA 【Mail Transfer Agent】 メール転送エージェント / メッセージ転送エージェント
概要
MTA(Mail Transfer Agent)とは、ネットワーク上でメールを転送・配送するソフトウェア。いわゆるメールサーバの中心的な役割の一つで、利用者がメールソフト(MUA:Mail User Agent)などで送信したメールを受け取り、宛先に基づいて振り分け、相手方のMTAなどに転送する。MTAはメールを受け取って次の適切な配信先を決定するのが主な役割で、配信先への送信・転送はMDA(Mail Delivery Agent)が行うが、実際のメールサーバの実装としてはMTAとMDAが一体となっていることが多く、MDAの役割まで含めてMTAということが多い。利用者とのメールの送受信や、MTA間のメールの送受信にはSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)という通信プロトコルが標準的に用いられる。
これに対し、メールサーバの役割のうち、受信側で送られてきたメールを受け取って保管し、利用者のメールソフトなどに引き渡すソフトウェアはMRA(Mail Retreival Agent)と呼ばれ、MTAとは独立して実装・提供されることが多い。一般的にはメールサーバを構成する際はMTA(MDAを含む)ソフトとMRAソフトを組み合わせて導入する。
MDA (メール配送エージェント/LDA:ローカル配送エージェント)
メールサーバの役割・機能の分類の一つで、メール転送エージェント(MTA:Mail Transfer Agent)から受け取ったメールを受信者の元に届けるものをMDA(Mail Delivery Agent:メール配送エージェント)あるいはLDA(Local Delivery Agent:ローカル配送エージェント)という。
宛先が自らのサーバ内である場合は受信者のメールボックスなどにメールを保存し、別のサーバである場合はそのサーバへ向けて外部のMTAに送信する。後者の役割はMTAに一体化している場合が多く、単にMDA/LDAといった場合は前者の役割のことを意味する場合が多い。
メールボックスに保管されたメールはPOP3サーバやIMAP4サーバなどのMRA(Mail Retrieval Agent)によって受信者のメールソフト(MUA:Mail User Agent)へ配達される。MDA/LDAは単体のソフトウェアとして提供される場合と、MTAやMRAに付属あるいは内蔵される場合がある。
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
- ウィキペディア 「Mail Transfer Agent」
- 総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト 用語集 「MTA」
- 大塚商会 IT用語辞典 「MDA」
- 日経 xTECH ITレポート(キーワード3分間講座) 「MDA」
- ITmedia エンタープライズ 情報システム用語事典 「MDA」
- デージーネット 用語集 「MTA」
- Computer Hope (英語) 「MTA」
- WhatIs.com (英語) 「MTA」
- Techopedia (英語) 「Message Transfer Agent」
- Gartner Information Technology Glossary (英語) 「MDA」