ベイジアンフィルタ 【Bayesian filter】

概要

ベイジアンフィルタ(Bayesian filter)とは、ベイズ推定と呼ばれる統計的手法を応用し、データを分類したり判別したりするソフトウェア。また、ソフトウェアの持つそのような機能。メールソフトなどで迷惑メールの自動振り分け機能(スパムフィルタ)として用いられることが多い。

迷惑メール判定をなうベイジアンフィルタの場合、最初に利用者などがメール迷惑メールと通常のメールに分類し、これをベイジアンフィルタに読み込ませてそれぞれの特徴を学習させる。この学習結果を元に、新たに届いたメールがどちらにどのくらい似ているかを算出し、より似ている方に含まれると判定する。

判定が正しければこの新しいメールの内容も学習し、以後の判定に利用する。判定を誤った場合は利用者がそれを指摘することで、学習内容に反映させることができる。メールが届くたびにこの過程を繰り返すことで判定の精度が次第に向上していく。

従来方式のように利用者が一つ一つ判定条件(送信元アドレスや文中のキーワードなど)を指定・追加しなくても、すでに分類済みのメールの様々な要素を特徴として自動的に学習し、将来の判定に役立てることができる。条件をすり抜けるテクニックとして用いられる換字(Oを0に置き換える等)や伏せ字なども、サンプルが多く集まれば柔軟に対応できるようになる。

(2020.2.27更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる