読み方 : ゼットティーエヌエー
ZTNA【Zero Trust Network Access】ゼロトラストネットワークアクセス
概要

従来の企業ネットワークでは、社内LANやVPNに接続した端末を内部利用者として扱い、広い範囲のサーバや機器への通信を許可する構成が一般的であった。しかし、クラウドサービスの普及やリモートワークの拡大により、社外から業務システムへ接続する場面が増え、内部と外部を境界で分ける考え方だけでは十分に対応しにくくなった。
ZTNAでは、接続の度に利用者の本人確認、端末の安全性、接続元の場所、利用対象のアプリケーションなど複数の要素を組み合わせて判定する。認証にはIDとパスワードに加えて多要素認証を用いる場合が多い。セキュリティ対策ソフトの導入状況やオペレーティングシステム(OS)の更新状態など端末の条件を満たさない場合は接続を拒否することもある。
接続できる対象は必要最小限に限定される。例えば、人事部門の利用者は人事システムだけに、開発部門の利用者は開発環境だけに接続できるよう制御する。一度認証を通過した後も通信は継続的に評価され、異常な挙動が検出されれば接続を遮断できる。許可されていないサーバの存在を利用者から見えにくくすることで、攻撃者による内部探索(ラテラルムーブメント)の抑止にもつながる。
ZTNAはクラウドサービスとして提供される場合が多く、利用者は専用クライアントやWebブラウザを通じて接続する。中継サーバを経由することで利用者と業務システムの間に直接的なネットワーク接続を作らない構成もあり、内部ネットワークを広く公開せずに運用しやすい。VPNの代替として導入される例もあるが、既存ネットワークと併用されるケースも多い。また、クラウドベースのネットワークセキュリティ製品である「SASE」(Secure Access Service Edge)の構成要素として提供されることもある。
(2026.5.26更新)