WPF 【Windows Presentation Foundation】
概要
WPF(Windows Presentation Foundation)とは、.NET Frameworkで利用できる、ソフトウェアの表示・操作処理(ユーザーインターフェース)を開発するための機能。全体が.NETのマネージコードで構成されており、.NET環境ならば機種やOSを選ばず同じように利用できる。WPFはソフトウェアの操作画面を構成するための機能や開発言語からの利用方法を提供しており、ボタンやメニュー、テキストボックス、リストボックスなどの操作・入力要素(コントロール)の配置、文字の表示や入力受付、画像の表示や動画の配置、図形(ベクター画像)の描画やスムーズな拡大・縮小・アニメーション、3Dグラフィックスの描画などの機能を、統一的なAPI(Application Programming Interface)により呼び出して利用することができる。
クライアントサーバ型システムにおけるデータバインディングに対応しており、表示要素とサーバ上のデータを関連付け、自動的に変更を反映するといった動作を組み込むことができる。表示要素は柔軟なカスタマイズに対応しており、異なる種類の要素の組み合わせも容易となっている。実行環境によっては自動的にGPU(グラフィックスプロセッサ)によるアクセラレーション(高速化およびCPU負荷低減)が行われる。
画面のレイアウトや要素の配置はXMLベースのマークアップ言語であるXAML(Extensible Application Markup Language)により記述することができ、各部の動作や内部の処理はC#など.NET標準のプログラミング言語で記述する。
画面デザインとプログラミング作業を分離して別々に進めることができ、デザインはプログラミングの知識がなくても行うことができる。XAMLの使用はオプションであるため、すべてをコード中に記述することもできる。
WPFは2006年の.NET Framework 3.0で新たに導入され、WindowsにはWindows Vistaから標準で内蔵されるようになった。.NETのデスクトップ向けUI開発環境としては他にWindows Forms(Windowsフォーム)やUWP(Universal Windows Platform)などがある。