マネージドサービス 【managed service】

概要

マネージドサービス(managed service)とは、通信サービスやITサービスなどのうち、サービスの利用に必要な機器やソフトウェアの導入や管理、運用などの業務も一体的に請け負うサービスのこと。利用者が事業者に「お任せ」できるサービス。

VPNサービスやホスティングサービスクラウドサービスなどでよく用いられる分類で、本来のサービスに付随して発生する業務をまとめて請け負う一種のアウトソーシングサービスである。

例えば、データセンターに設置したサーバを貸し出すホスティングサービスの場合、一般的なサービスでは貸与した機材へのソフトウェアの導入や設定、システムの運用や監視などは顧客側で行うが、マネージドサービスではこうした業務も請け負い、その分だけ利用料金が上乗せされる。

サービス本体の事業者が付加サービスとして提供する場合もあるが、他社のサービスの導入や運用、管理などを専門に請け負う事業者もあり、「MSP」(Managed Service Provider)と呼ばれる。

フルマネージドサービス (fully managed service)

一般的なマネージドサービスよりもさらに請け負う業務の範囲が広く、顧客がサービスに関して技術的な対応をほぼ全くしなくてよいサービスを「フルマネージドサービス」ということがある。

マネージドとフルマネージドの区別は事業者によって異なり、厳密な定義などは無いが、一般的には顧客ごとに個別に運用されているアプリケーションまで含めた24時間365日のシステム監視や障害発生時の復旧作業などを提供するものをこのように呼ぶことが多い。

一度サービスの利用を開始すれば、顧客が当該システムに関して直接何かをする必要がない状態を実現するという意味でこのように呼ばれる。

(2020.4.2更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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