フルメッシュ 【full mesh】 フルコネクト / fully connected

概要

フルメッシュ(full mesh)とは、通信ネットワークの接続形態(トポロジー)の一つで、参加する各通信主体(ノード)が自分以外のすべてのノードと接続する形態。

環状(リング型)や星型(スター型)など特定の構造を持たない「メッシュネットワーク」(mesh network)の形態の一つで、どのノードも他のすべてのノードと一対一(ポイントツーポイント)で繋がれているような形態を指す。ストレージシステムや広域ネットワークのルータ間の接続などで事例が見られる。

どのノードからどのノードへも専用の伝送路で直接通信できるため性能上の隘路(ボトルネック)が生じにくく、伝送路故障の影響範囲が狭く、代替経路も豊富に用意できるため耐障害性も高い。ただし、ノード数nに対して必要な伝送路の数は nC2=n(n-1)/2 となり、ノード数の2乗に比例して増加するため、規模が大きくなるとコストが飛躍的に上昇する。

パーシャルメッシュ (partial mesh)

メッシュ型の接続形態のうち、繋がっていないノードの対が存在するようなものを「パーシャルメッシュ」(partial mesh)という。

フルメッシュはすべてのノードが他のすべてと繋がっている必要があるが、パーシャルメッシュでは接続先が一つしか無いノードも、多数のノードと繋がっているノードも存在し得る。Wi-Fiメッシュや無線センサネットワーク(WSN)のような無線通信を応用したメッシュ型ネットワークに事例が見られる。

(2021.7.27更新)