ステートフル【stateful】
概要
ステートフルとは、システムが現在の状態を表すデータなどを保持しており、その内容を処理に反映させる方式。同じ入力に対する出力が常に同じとは限らず、システムが保持している内部状態や過去の履歴などによって変化することがある。

システム内部に記録されるデータなどが処理や通信によって変化していき、その内容が出力にも反映されるような処理方式を指す。そのようなアプリケーションソフトを「ステートフルアプリケーション」、プロトコル(通信規約)を「ステートフルプロトコル」という。
ステートフルなシステムでは、処理の過程で内部データが更新され、その状態が次の処理に影響を与える。例えば、利用者のログイン状態、直近の操作履歴やアクセス履歴、現在の処理段階などの情報が内部に保持され、それに基づいて応答内容や処理結果が決定される。
このような方式は、連続した操作や段階的な処理が必要なアプリケーションで広く用いられる。ログイン状態を保持して利用者ごとに情報を出し分けるネットサービス、カートに購入希望商品を暫定的に登録するオンラインショップ、利用者による操作の積み重ねで状態が変化していくオンラインゲームなどが典型である。
一方、内部に状態を保持せずに、入力のみから出力を決定する方式を「ステートレス」(stateless)という。履歴や内部状態に左右されず、同じ入力には必ず同じ出力を返す。例えば、Webコンテンツの伝送に用いるHTTPというプロトコルは、それ自体はステートレスな設計で、状態を保持して反映させる仕組みを持たない。Web上で何らかのステートフルな仕組みを構築するにはHTTP以外の要素で状態を反映する機能を構築しなけばならない。