非カプセル化 【decapsulation】

概要

非カプセル化(decapsulation)とは、あるプロトコル(通信規約)におけるデータの送受信単位(パケットなど)からヘッダなどの制御情報を取り除き、伝送データ本体(ペイロード)を取り出すこと。カプセル化の逆の操作である。

一般に、通信プロトコルは役割に応じた階層構造を形成しており、あるプロトコルの送受信単位(PDUProtocol Data Unit)は、一つ上の階層のプロトコルから受け取ったPDUペイロード部に積載して伝送している。

データの送信側では、各階層のプロトコルを処理するプログラムや装置が、上位層から受け取ったPDUヘッダ部などの制御情報を付加してそのプロトコルPDUを作成し、下位層へ受け渡す「カプセル化」(encupsulation)が繰り返される。

一方、受信側では、下位層から順番にヘッダ部を除去して上位層のプロトコルPDUを取り出し、一つ上の階層の処理プログラムなどでへ引き渡す非カプセル化が繰り返される。例えば、リンク層ではEthernetフレームなどからIPデータグラムを取り出し、インターネット層ではIPデータグラムからUDPデータグラムTCPセグメントなどを取り出し、トランスポート層ではアプリケーション固有のメッセージが取り出され、アプリケーション層へ引き渡される。

(2023.10.16更新)