フレーム 【frame】
概要
フレーム(frame)とは、骨組み(を作る)、枠、縁、額縁、台、骨格、枠組み、背景、構造物、構成、組み立てる、枠にはめる、立案する、でっち上げる、などの意味を持つ英単語。一般の外来語としては、絵画や写真などを入れる額縁や、画像の周囲を囲む飾り枠、機械などの骨組み、物事の理解の枠組みや共通の考え方などを意味することが多い。IT関連では主に以下の意味で用いられる。
動画のフレーム
動画を構成する一枚一枚の静止画(コマ)のことをフレームという。コンピュータで動画を表示する際は、数十分の1秒といった極めて短い一定の時間間隔で次々に静止画像を切り替えて表示することで人間の目に動いているように見せている。
この一枚ずつの静止画像をフレームという。動画の滑らかさの指標として、1秒間に書き換えるフレームの数を表す「fps」(frames per second:フレーム毎秒)という単位がよく用いられる。例えば、60fpsの動画といった場合は毎秒60枚の画像を切り替えて表示している。
データの送受信単位としてのフレーム
イーサネット(Ethernet)などいくつかの通信方式や通信プロトコル(通信規約)では、データの送受信単位をフレームと呼ぶ。送りたいデータを一定の大きさに分割し、先頭に宛先アドレスなどの制御情報を付加したもので、最大長や制御情報の形式は各規格ごとに定められている。
一般に、物理層における信号の送受信を一定のまとまりのデータ単位ごとの送受信に編成する「リンク層」あるいは「データリンク層」における送受信単位をフレームと呼ぶことが多い。有線LANの標準であるイーサネットの送受信単位は「MACフレーム」あるいは「イーサネットフレーム」と呼ばれる。
Webページ/HTMLのフレーム表示
Webページの表示手法の一つで、Webブラウザの表示領域を縦または横に複数の領域に分割して、それぞれに別のページを表示できるようにしたものをフレームという。HTMLではframeset要素(タグ)およびframe要素で定義する。
また、ページ内に矩形(箱型)の領域を設けて元のページから分離し、別のページの内容を埋め込んで表示する方式もあり、「インラインフレーム」(inline frame)という。広告の表示などに応用されており、HTMLではiframe要素で定義する。