リング型ネットワーク 【ring network】 ループ型ネットワーク / リング型トポロジー / ring topology / ループ型トポロジー / リング型LAN / ループ型LAN
概要
リング型ネットワーク(ring network)とは、通信ネットワークの配線・接続形態(ネットワークトポロジー)の一つで、円環状の伝送路を形成し、これにすべての端末を接続して相互に通信する方式。一本の円環状のケーブルなどに各端末を繋いでいく方式と、各端末を両隣の端末と繋ぎ、数珠つなぎに円環状の伝送路を形成する方式がある。円環内は信号が一方向にのみ流れるようにして、信号の衝突を抑える制御を行うことが多い。物理的な配線・接続がスター型やバス型でも、論理的にはリング型ネットワークとして運用される通信制御方式もある。
信号の送信権を順繰りに回転させる制御が行われることが多く、バス型のように送信権を管理する中央の制御システムが無くても信号の衝突を回避して整然と通信を行うことができる。一方、一台の不調がネットワーク全体に影響する点や、機器数に応じて線路長が増え、伝送遅延が増大するなどの難点もある。
リング型ネットワークを形成するコンピュータネットワークの通信方式として「トークンリング」(Token Ring)や「FDDI」などがあるが、いずれも過去の技術であり、現在ではリング型ネットワークを目にすることはあまりない。「ループ型」という呼称は日本独特で、英語では専ら “ring network” などと “ring” の語が用いられる。
(2023.12.15更新)