アンダーレイネットワーク 【underlay network】
概要
アンダーレイネットワーク(underlay network)とは、ある通信ネットワークを基盤として仮想的に独立したネットワークを構築する場合に、基盤となる側のネットワークのこと。上位に築かれる仮想的なネットワークはオーバーレイネットワークという。あるネットワークを伝送経路として利用するが、そのネットワークとは独立した構成となっている仮想的なネットワークのことを「オーバーレイネットワーク」(overlay network)という。下位層の構造は隠蔽され、利用者やソフトウェアは下位層の詳細な実装や形態などを意識せずに利用できる。
例えば、インターネットで結ばれた複数の拠点間に暗号化された通信経路を設定し、各拠点を相互に結ぶVPN(Virtual Private Network)を構築した場合、インターネットがアンダーレイネットワーク、VPNがオーバーレイネットワークとなる。CDN(Content Delivery Network)やP2Pネットワークなどもインターネットを利用したオーバーレイネットワークの一種である。
相対的な関係性を表す言葉であるため、あるアンダーレイネットワークがより下位の通信網に対してオーバーレイネットワークとなっている場合もある。例えば、インターネット自体も物理的な回線網を基盤としてIP(Internet Protocol)によって築かれたオーバーレイネットワークであると考えることができる。
(2023.10.19更新)