WPA2パーソナル 【WPA2 Personal】

概要

WPA2パーソナル(WPA2 Personal)とは、Wi-Fiセキュリティ規格「WPA2」に用意されたモードの一つで、個人や家庭、小規模事業所などで利用するための仕様。端末認証に事前に設定したパスフレーズを使用する。

WPA2Wi-Fi機器間で安全に接続・通信できるように定められた技術規格で、無線アクセスポイントAP)が端末認証する方法や無線通信暗号化する方式について定義している。利用環境に応じて個人向けのWPA2パーソナルと、企業など組織内ネットワーク向けのWPA2エンタープライズの二つの仕様を用意している。

WPA2パーソナルは個人宅などの小規模ネットワークでの利用を想定したモードで、利用者は使用開始時にAPSSIDパスフレーズを設定し、端末側にも同じSSIDパスフレーズ入力して接続する。APは認証時にパスフレーズを要求し、正しく答えることができた端末アクセス要求を受け入れる。この認証方式は「WPA2-PSK」とも呼ばれる。

パスフレーズは8~63文字のASCII文字半角英数字・記号)か、64桁の16進数で設定し、利用者が自分で設定する場合は英数字の組み合わせを指定することが多い。AP製品の中には工場出荷時に個体ごとに異なるSSIDパスフレーズ既定値として設定してあり、利用者端末にこれを入力するだけで使い始められるようになっているものもある。

SSIDパスフレーズの設定、端末への入力は初心者にはハードルが高いため、メーカーによっては専用のボタンを押すだけ、専用の設定ソフトを起動して簡単な操作をうだけ、といった簡便な方法で設定が完了する追加機能を提供していることもある。メーカーを超えてこのような機能を利用できるようにするため、Wi-Fi規格でも同様の「Wi-Fi Protected Setup」という仕様を提唱している。

(2022.1.5更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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