WMM 【Wi-Fi Multimedia】 WME / Wireless Multimedia Extensions
概要
WMM(Wi-Fi Multimedia)とは、Wi-Fi(無線LAN)で複数の種類のデータを同時に送受信する際、優先度を設定して特定の通信を優先に処理するQoS(Quality of Service)機能。2005年にIEEE 802.11eの一部として標準化された。Wi-Fiを通じて音声通話や動画のストリーミング配信、オンラインゲームなど即時性が必要な通信を行う際、それらをWeb閲覧やファイルダウンロードなど他の通信より優先的に取り扱うよう通信機器に指示することができる。
具体的には、4段階の「アクセスカテゴリ」(AC:Access Category)を定め、優先度の高い順に帯域を割り当てる。カテゴリは上位から順に、通話(Voice:AC_VO)、動画(Video:AC_VI)、ベストエフォート(Best Effort:AC_BE)、バックグラウンド(Background:AC_BK)となっている。
「ベストエフォート」(最大限の努力の意)とは即時性や帯域幅の保証が不要であることを指す通信サービスの用語で、「バックグラウンド」(背景の意)は他の通信の合間に帯域が空いた時にだけ通信できればよいことを表す。
(2020.4.9更新)