SSIDステルス 【SSID stealth】 ESSIDステルス / ステルスモード
概要
SSIDステルス(SSID stealth)とは、無線LAN(Wi-Fi)ルータやアクセスポイントのセキュリティ機能の一つで、自身のSSID(ESSID)を周囲に知らせるビーコン信号の発信を停止すること。無線アクセスポイント(AP)は近くにある他のAPとの区別のため、それぞれ固有のSSID(実際にはESSID)が設定されている。通常の設定では、周囲にある端末がAPを容易に見つけ出せるようにSSIDを含むビーコン信号を一定時間ごとに発信するが、これは電波の届く範囲にいれば誰でも受信することができ、組織の内部ネットワークの存在や接続先を無関係な第三者に知らせてしまうリスクがある。
SSIDステルスをオンにすればビーコン信号は発信されなくなり、自身のSSIDを知らない端末が近隣でWi-Fiネットワークを探索しても、AP一覧に自身が登場することはなくなる。正規の利用者の端末には無線接続の設定にSSIDを直に書き入れることにより、通常と同じように接続・通信することができる。
SSIDステルス機能はあくまでSSIDの能動的な周囲への広報をやめるだけであり、Wi-Fi通信に用いる無線電波は通常と同じように送受信されているため、悪意のある攻撃者の不正接続の試みを直接阻害する効果は期待できない。端末の認証や通信の暗号化など、他のセキュリティ機能と併用することが望ましいとされる。
(2018.7.9更新)