メッシュネットワーク 【mesh network】
概要

主にLAN(Local Area Network:構内ネットワーク)など単一の管理主体が設置・運営する比較的小規模なネットワークに適用される接続形態(ネットワークトポロジー)の一つである。
このようなネットワークは通常、単一の集線装置や中継機器を中心に星型(スター型)や木構造(ツリー型)、数珠つなぎ(デイジーチェーン型)に中継機器を連ねて形成されることが多いが、メッシュネットワークは特定の中心を持たず、隣接する中継機器(ノード)同士が任意の形状のネットワークを形作る。
端末はいずれかのノードに接続してデータの送受信を行うが、このとき、データはノード間を目的地までバケツリレー式に繰り返し転送されて運ばれていく。いずれかのノードがインターネットなど外部と接続されていれば、メッシュに参加しているすべての端末から接続することができる。
メッシュネットワークに参加する個々の機器は隣接する機器とだけ通信できればいいので、短いケーブルや弱い無線出力の機器だけで広い範囲をカバーすることができる。また、ノードが破損したり離脱しても代替経路を確保しやすく、中心部が不通になるとネットワーク全体が停止してしまうスター型等より障害に強い。
ただし、メッシュネットワークは中心が存在しない構造のため、通信経路の探索や伝送制御(無限ループの防止など)を適切に行うために高度なルーティング技術が必要とされる。また、集中的に制御されたネットワークよりは伝送速度や遅延、回線効率などでは劣る場合が多い。
(2019.2.18更新)