マルチSSID 【multiple SSID】 multi-SSID

概要

マルチSSID(multiple SSID)とは、無線LANルータ(Wi-Fiルータ)などが持つ機能の一つで、複数のSSIDを同時に設定・運用する機能。一台で複数の異なるマルチSSIDを運用し、端末から接続を受け付けることができる。

SSIDWi-Fiネットワークの識別名で、アクセスポイント(AP)と端末が同じSSIDを設定することで、互いに同じグループであると識別することができる。通常は一台のAPに一つのSSIDを設定する。

マルチSSIDに対応した機種は複数のSSIDを同時に名乗ることができ、それぞれがあたかも独立したWi-Fiネットワークであるかのように別の伝送方式(11a/11b/11g/11n/11ac/11ax)や周波数帯(2.4GHz帯/5GHz帯)、認証・暗号化方式(WEP/WPA/WPA2/WPA3)などを設定することができる。

これにより、例えばパソコンやスマートフォンからは最新の高速な伝送方式や安全な暗号化方式に対応したSSIDで接続を受け付け、旧世代の通信規格にしか対応していない古い携帯ゲーム機とは旧式の手段で通信するといったように、アクセス方法を機器によって使い分けることができる。

(2022.7.30更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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