インフラストラクチャモード 【infrastructure mode】 インフラストラクチャーモード
概要
インフラストラクチャモード(infrastructure mode)とは、無線LAN(Wi-Fi)の動作モードの一つで、ネットワークを制御するアクセスポイントと呼ばれる機器を介して各端末を接続する方式。各端末から電波の届く範囲に無線LANアクセスポイント(AP:Access Point)と呼ばれる機器を固定的に設置し、すべての端末はAPと通信を行う。端末間の通信もAPが中継する。PCF(Point Coordination Function)と呼ばれる仕組みで各端末の信号発信がかち合わないよう調整するため効率よく通信できる。
APは単体で設置して利用することもできるが、有線LAN(イーサネット)などの固定回線を通じて他のネットワークやインターネットなどに接続されていることが多く、端末から外部ネットワークへの通信の中継も行う。有線でAP同士を接続して一つの大きな無線ネットワークを構成することもできる。
APには「SSID」(Service Set IDentifier)と呼ばれる識別名が設定され、端末は通信したいSSIDを選択して接続を試みる。公衆Wi-Fiなどではすぐにアクセスできる場合もあるが、企業や家庭などで運用するAPは認証により保護され、適切な接続手続きを行った端末からのアクセスしか受け付けないようになっている。
これに対し、APを介さずに各端末が直接接続して相互にデータの送受信を行う動作モードは「アドホックモード」(ad hoc mode)あるいは「インディペンデントモード」(independent mode)と呼ばれる。2台の端末を相対で接続したい場合などに利用されることがある。
(2023.11.8更新)