LWAPP 【LightWeight Access Point Protocol】
概要
LWAPP(LightWeight Access Point Protocol)とは、無線LANコントローラ(WLC:Wireless LAN Controller)と無線LANアクセスポイント(AP:Wireless Access Point)の間で通信制御を行うための通信規約(プロトコル)の一つ。米シスコシステムズ(Cisco Systems)社が開発した仕様で、CAPWAPの前身。WLCがAPを制御する方法や両者の間でデータを送受信する方式について定めている。WLCとAPの間にはトンネル化された伝送路が形成され、APに接続された端末はこの伝送路とWLCを介して外部と通信する。
APを起動すると最寄りのWLCを探索して接続を開始し、WLCから設定情報や最新のファームウェアを取り寄せる。以降はWLCがAPを制御し、端末の認証などの機能を提供する。管理者はWLCにより一括して無線ネットワークを管理でき、各APに個別に設定などを行なう必要はない。
APにはX.509証明書が内蔵され、認証によりなりすましAPによる不正接続を排除することができる。WLCとAP間の制御情報のやり取りはAES(Advanced Encryption Standard)による暗号化で保護されるが、端末が送受信するデータは暗号化されずにAP-WLC間を運搬される。
標準では制御チャネルにUDPの12222番ポートを、データチャネルにUDPの12223番ポートを使用する。Cisco社が独自に仕様を定めたプロトコルで同社製品でしか利用できないが、これを元に策定されたCAPWAP(Control and Provisioning of Wireless Access Points)はIETFによってRFC 5415として標準化されており、他社製品でも利用できる。
(2022.11.19更新)