キャプティブポータル【captive portal】
概要

利用者がWi-Fiや有線LANで端末をネットワークに接続すると、DHCPによってIPアドレスやDNSサーバの情報が自動的に割り当てられ、技術的には通信が可能な状態になる。しかし、キャプティブポータルが導入された環境では、この時点では外部のインターネットへの通信は許可されない。端末はネットワークに参加してはいるものの、Webサイトの閲覧などは制限された状態に置かれる。
利用者がWebブラウザを開いて外部サイトへのアクセスを試みると、HTTPリクエストを検知したシステムによって通信が遮断され、施設側が用意した認証ページや利用案内ページへ自動的に転送(リダイレクト)される。そこで利用規約への同意、メールアドレスやSNSアカウントによる登録、有料サービスの場合は決済などの手続きを行うと制限が解除され、通常通りインターネットを利用できるようになる。
施設側にとっては、利用条件や免責事項の提示、不正利用が発生した際の身元特定につながるアカウントの紐付け、利用者情報の取得や利用状況の管理などが主な目的となる。広告やサービスの案内を表示する機能を持つものもある。利用者側では認証前はメールソフトやメッセンジャーなどWeb以外のプロトコルを使う通信が正常に行えない制約もある。
近年ではWebサイトの常時HTTPS化が進んだことにより、暗号化された通信に対しては従来のリダイレクト方式が機能しにくくなっている。この問題への対策として、スマートフォンやパソコンのオペレーティングシステム(OS)がネットワーク接続時にキャプティブポータルの存在を自動検出し、専用のウィンドウで認証画面を表示する機能が一般的になっている。利用者が任意のサイトへアクセスしなくても、接続直後に認証手続きへ進める仕組みが実現されている。