マルチホップ 【multi-hop】
単純な構成の無線ネットワークでは、単一の基地局が周囲の端末と交信してネットワークを形成し、端末間の通信の中継や有線ネットワークへの通信の取次を行う。これを「シングルホップ」(single-hop)と呼び、通常のWi-Fi(無線LAN)やBluetooth、移動体通信などがこの方式である。
一方、マルチホップ方式では中継機能のある無線機器が複数連携して広域的なネットワークを形成し、ある中継機が端末から受信したデータを他の中継機に無線で転送することができる。別の端末や有線ネットワークへのゲートウェイなどの目的地まで、何回も中継(ホップ)を繰り返すことからマルチホップという。
IoT(モノのインターネット)におけるセンサネットワークなどで、920MHz帯のマルチホップ無線が実用化されている。また、Wi-Fiでも有線LANに接続されたアクセスポイントの他に中継用のアクセスポイントを設置し、通信可能な範囲の拡張や端末の電波の受信感度の向上を図るマルチホップ技術が用いられている。
(2024.7.11更新)