ゴシック体
装飾がなく線の太さが均一であるようなフォントがゴシック体に分類される。角や端が角ばったデザインのものを「角ゴシック体」、丸みを帯びているものを「丸ゴシック体」と呼ぶことがある。
印刷物では表題や見出し、強調箇所などに用いることが多く、本文など長い文章は明朝体など線幅に変化のあるフォントが用いられることが多い。遠くから視認しやすいため屋内の案内や屋外の看板などにもよく用いられる。
コンピュータでは、解像度の低いディスプレイで線幅が一定しないフォントを表示すると輪郭にガタつきが多く発生し読みにくかったことから、操作画面などの表示のほとんどでゴシック体のフォントが用いられてきた。現在では高解像度の表示装置も増えているため、長い文章を読む表示モード(リーダーモード)などで明朝体などを使用する例も増えている。
なお、欧文の場合は線幅が一定で飾りの無い書体を「サンセリフ体」(sans-serif font)と呼ぶのが一般的である。“Gothic font” と言った場合、中世の古文書に出てくるような、縦横の線幅が極端に異なり角ばった独特の字形をした「ブラックレター」(blackletter)のことを指し、日本語フォントのゴシック体とはまったく異なる字体となるため注意が必要である。
(2022.5.25更新)